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資本的支出

2011年09月29日
税務・会計情報

みなさん「資本的支出」というのを聞いたことがあるでしょうか?
今回は「資本的支出」の意義や取扱いについて書きたいと思います。

 

(1)意義
法人がその所有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の価値を高め又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額は原則として資本的支出に該当します。

 

(2)資本的支出の例
①建物の避難階段の取付け等物理的に付加した部分に係る費用の額
②用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した費用の額
③機械の部品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合の取替費用のうち通常の取替費用を超える部分の金額等

 

(3)修繕費に含まれる費用(資本的支出にならない費用)
法人がその所有する固定資産の通常の維持管理のため、又は原状回復のために要した費用は修繕費に該当します。例えば、建物の解体移築費用、機械装置の移設費用などがそうです。

 

(4)資本的支出の取扱い
資本的支出はその支出の対象となった資産と同一種類の資産をその支出額で新たに取得したものとして資産計上し、減価償却により損金算入していくことになります。

 

(5)補足
修繕費と資本的支出の相違点は前者は支出時に全額費用になるのに対し、後者は毎期償却限度額までしか費用にならない点です。結局は全額費用になる(後者は1円を備忘価額として残さなければいけませんが)のですが期間的にみると大きく損益が変わってしまう可能性があるので両者の判断には十分に注意が必要です。